基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

銀魂実写版

観た。

正直不安はなかったけど、アクションもプロットもスマートにおもしろい作品になっていてよかった。福田組もみんな特に違和感なく溶け込んでいたし、配役も素晴らしい。ヤスケンは「水曜どうでしょうやんけ」とおもってしまったけどそれもまたおもしろいのでよい。惜しむらくは、シャアザクに乗ってゴムゴムの実を食って敵と戦ってほしかったけど、まあそこまでは望み過ぎと言ったところか。公開してからすぐの頃は「公開中止になるまえに観に行け」みたいな煽りがとんでいてどんなもんかとおもったけどこの程度で冒険になってしまうのか……とはおもった。

実写とアニメが入り交じったような『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』初日にみてきた。

正直言って初見時の感想は「つ、つまんねー……」というものだったが、終わってから一日ぐらい頭の中で反芻していたらけっこうおもしろい作品だったような気がするな……と感想が変転してきた。最初は中学生男子の会話に妙な違和感はあるわ、風景や背景にもそんなに魅力を感じないわ、キャラクタの言動の意味不明さについていけていなかったけれども(あと、原作映画もみてないので今時タイムリープでコレって古すぎて今やる意味ないじゃんとおもってしまった)まあそれはそれとしてわりきれない感じがいい映画だなとおもったのであった。

あくまでも映像的なことがよくわかっていない人間の主観的な感想だが、前半部分に関しては男子中学生の単純さと女子中学生の微妙な複雑さの生っぽいところを延々とやっていて、アニメでやるには向いてないしそんなにうまくいってないよなーと思うことしかりだった。が、アニメではあんまりみたことがないし、これはこれでおもしろいんじゃないか、少なくとも頭のなかにはよく残っているナーというのが良かったと変転してきた一点。で、もう一点はどんどんファンタジック(SFジュブナイル)な感じが出て来る後半戦で、こっちは非常にまたアニメ的で、結局見終えてみれば実写を見たようなアニメを見たような微妙で複雑な感情が残るのであった。

で、それはプロットも同様で、どこまでが原作通りなのかしらないけど、コレって別にどうにもならない話なんだよね。女子中学生が親のあれこれで「家出したーい」っていって男の子にちょっかい出して(無理だとはわかっていながらも)ちょっとひと夏の冒険したいですというだけで、タイムリープが発生するはするけど、ちょっとずつ状況は変わるけだけで、特に大きな変化(問題解決)が起こるわけではない。別に家出と駆け落ちが成功して東京で暮らすなんてありえないし(そもそもそれはハッピーエンドではないし)、だから結局描かれていくのはひと夏の中学生の哂っちゃうような初々しい恋模様(のようなそれ以前のもののような)であって、物語は何らかの欠乏を満たすために駆動されているわけではなくただただスナップショット的にそうした関係性のパターンが美しく切り取られていく(そんなに美しく感じなかったけど)。

そういうプロットだと「わ、わ、わきりれねえ〜」という感想も出てくるんじゃないかなと思うし、だいたい作品からして実写なのかアニメなのかうまく割り切れない感じがあるし、まあつまんねーという感想もわかるが、それはそれとして「おもしろくはあるな」というのが今の感想である。まあでも、公開直前のインタビューの文字起こしで(これは文字起こしした人の問題でもあると思うけど)、一回の返答の中で新房監督が「なんとなく理解しました」とか「なんとなく思いました」とか「なんとなく」を連呼していて「本当に大丈夫なのかな……なんとなくでつくってんじゃないのかな……」とおもってしまったがきっとなんとなくはつくってないとおもいます
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FGO アガルタ篇

そこそこおもしろかった。

シナリオに対する批判をけっこう見かけて、概ね納得できるものだったが、個人的には内容がどうこう以前に段取りが面倒すぎる部分が多かったのがキツイ。FGOのイベントシナリオでダルすぎて読めなかったのはプリズマ☆イリヤコラボと羅生門イベントだけだったが、今回はそれに近いだるさ=お決まりのプロットどおりに話が進み、その過程ごとに長々と状況説明が入る──がある。一行で済む、あるいは書かずとも察せられるような描写を必ず何行にもわたって使うような感じ。

まあおおむねスキップしつつも読めるところは良かったし、このレベルでも他のソシャゲと比べると充分におもしろいから(あと、キャラは抜群にいいし)、最低限このレベルで推移してもらいたいところである。不満点というか残念だったことを一つ上げれば、シェヘラザードはネタとしては非常に大きいので、FGO内の1章だけでなく、また別のゲーム作るとか、もう少し別の形での顔見せは不可能だったのかなと思ってしまったが、今回も扱いが小さいわけではないからなあ。

しかしシナリオ担当が公表されないことに対して、僕は最初「みんな個人名で責任持って仕事している一線のライター達なのに、なぜ隠す必要があるのか? 竹箒日記でほのめかしまでする意味は??」と懐疑的だったのだけど(もちろんライター陣がそれで納得しているなら問題なんてないのだけど)、最近のFGOの異常なまでの広がり、そして数の暴力によって産まれ得る冷静とは言い難い言質の数々を見るに、やっぱり隠しておいた方がいいのかもな……と同情的になってきた。

正解するカド

結局なんだったんだ……感はあるものの、全体的に楽しんでみれた。いや、完成度が高いとは言い難いのだけど、毎週次週に何が起こるのかさっぱりわからなくて楽しかったのは確かなので(類似のアニメだとAngel Beatsとか)。前半が真っ当に未知の存在とのファーストコンタクト、およびそこで提供された超技術が社会をどう変えるか──という話で、後半が突然高次元バトルになって困惑している人が多くみられたが、個人的にはそこはおもしろくてよかった。というよりかは、カドを転がしたりしている謎の尺が長すぎて(退屈すぎて)この路線ではまとまらんなと思ったので、路線を変更してくれるならなんでもありになっていたのだが。

登場人物の行動は終盤サイコパス的なんだけど、これもまあ野崎まどだしな……と思うと特に気にならない。3DCGは他の頑張っている会社(サンジゲンとか、ポリゴン・ピクチュアズとか)と比べると残念だなと思ったけど(特に最終話の歳をとったはなもりとか……、いや、加齢表現は手書きでさえも難しいから仕方ないところはあるんだけど、それならそれでもう少し上手く逃げられなかったのか……)、この辺はやり続ければ技術も上がっていくものなので特にいうことなし(今後もやり続けて欲しい)。そんな感じで、結構満足した。今期はリトルウィッチアカデミアが飛び抜けておもしろかったので、それだけで充分。

交渉の要素はあったのか?

外交官の物語で、交渉の話なのね! と0話で勝手に思ったけど、結局交渉なんて無関係で武力の話やんけ! と最終話を見た後に思ったが、本当にそうだろうかと考えていた。基本的に交渉が成り立つためには武力での均衡か、あるいは武力が均衡してなくとも片方が合意形成に至らねば提供できない価値を持っていた場合、それを駆け引きの手段として交渉に至ることができる。武力の均衡は存在しないかわりに、この作品では最終的に"合意形成に至らねば提供できない価値"が真道と異方存在との間に存在した。

で、異方存在は交渉をするというよりかはそのまんま告白して、この一瞬だけ交渉っぽい雰囲気になったが、結局人類側は武力で上回ることが可能になったために交渉する必要もなくなった(罠にハメて叩き潰した)。この罠にハメる部分は、まあ交渉といえなくもない……のか?? 別に交渉だろうが交渉じゃなかろうが作品の出来にはたいして関係がないが。

最近みた映画

メッセージ

やたらと評判が良かったけど冒頭があまりにも眠すぎて無理だった(寝た)。音楽も含めて寝かせようとしているとしか思えない。後半も特に……がんばってあの短篇を長い映画にしましたね、としか……。エイリアンの使う文字のデザインは良かったと思う(宇宙船のデザインは良いと思わなかった)。

キング・アーサー

アーサー王物語を何らかの都合によって適当に改変していて、妙なところで逸話を再現しようとしているちぐはぐさがあるが、それでも抜群におもしろい。ノリノリの音楽で時間を圧縮していく演出、スローモーションを筆頭とする時間の流れのコントロール、あまりにもガイ・リッチーだがその全部載せみたいな感じで一番好きな作品になってしまった。握っただけで崩壊する塔、一振りすれば数十人が一度に吹き飛ぶ、そんな無茶苦茶なエクスカリバーをちゃんと持つんじゃなくて地面にこすりつけながら不良のようにダラダラと敵に向かっていくところとか、スラム街のアーサー王描写が発明すぎてヤバイ。ただ字幕のレベルがめちゃくちゃ低かったように感じたが気のせいだろうか。ものすごい誤訳もあったような気がするが……。

スーサイド・スクワッド

Netflixに来ていたからみた。そもそもつるんだら悪の魅力がねえよというところはツッコんでもしょうがないのでスルーすると、それなりにおもしろかった。ただ普通に退屈な部分が多いので映画館で観てたら寝てたと思う。僕はヒーロー物は基本的にコスチュームから何から何までアホ臭くて嫌いなのだが、マーヴェルとDCだったらまだDCのが好きだ。しかしDC世界もマーヴェル世界も、ヒーローがいるわりに悪の力が強すぎて絶対に行きたくねえな……と思わせられるのが凄い。

貞子vs伽椰子

Amazonプライムに入っていたからみた。けっこうおもしろい。元から無茶なお題設定なので話に多少無理があるのは全然許容範囲だし、白石監督お得意の霊能力者の格とキャラの立て方も(最初に真っ当な霊能力者を出して、その次に真っ当な霊能力者が力を信頼する無法者霊能力者が出てくる。最初に真っ当な霊能力者が死んでいるので普通にやり方にこだわらない無法の能力者が出て来るのに異常に説得力が有る)やはり抜群にうまい。名前が一人もわからないが女優もみんな美しい。

と、なかなか満足したのだけど、まあやはり元々両者が戦うことを想定していないので、何がどうやって戦っているのかわからない、勝ち負けの判定もよくわからん、というのは若干つらい。その辺をはっきりさせすぎてしまうとただのモンスターバトルになってしまう(後半はもう怖くもなんともないのでモンスターバトル化してるけど)のがなかなか大変だなあと。ただ、出来る範囲の中でうまくやった作品だなとは思う。

一方で思ったのは、両者の本質はやはりその「人間をあるルールにそって呪い殺す」という行為に宿っているのだから、お互いがお互いのルールを拡張し、全人類の呪殺レースをやる方向性のvsも見たかったなと思った。いったいどちらの怪異が人類を効率よく殺し尽くすのか?? その可能性としてはたとえば動画をネットにアップロードした──という本作中の行為でも示唆されていて、貞子はネット時代に適応した形で広がっていく余地は残っている。家の方はちと難しいけど、まあ別になんでも理屈をつけようと思えばつくれるでしょ。家が解体された結果日本全国津々浦々自体が家になったとか(これは厳しいな……)。

人類が次々と呪殺されていくカタストロフがみたいよーーーー(今の予算じゃ無理だ……)

リトルウィッチアカデミア

netflixに入ったので興味があったリトルウィッチアカデミアを今更観ていたのだけど、これがもうめちゃくちゃにおもしろい。魔法の存在する世界で、日本人の女の子が有名な魔法学園に入学する──という王道魔法学園物の展開ではあるものの、科学によって魔法の有用性と力そのものが弱まっている世界観設定と全体を通して流れる、伝統/現代性の対立軸がまずぐっとくる。中心となる女の子はやっぱり何らかの意味で才能がある子なのだけれども、そこはやっぱりトリガー主人公なのでどこまでも力強く、文系というよりかは全てをパワーと直感でなんとかするタイプでそれもまた良い。

一話ごとに作品/世界観、キャラクタの内面を丁寧に掘り下げていく脚本の仕事は見事というほかない。この数年、脚本の優れているアニメが増えてきている印象があるけれども(今期僕が他に見ているアニメだと正解するカドとか)、本作は中でも安定感が抜群に高いですね(まあ、本当に稀にひどい脚本だなと思う話数があるのだが。キルラキルとかトリガーの他の作品と比べても優れていると思う)。キャラクタは基本的に内にも外にも敵をつくらず、みなそれぞれの判断に従った結果敵対/協力関係にわかれる、といった塩梅で(それが特に現れているのはライバルキャラとして主人公に対立するものの、常に意見の正しさが担保されてきたダイアナの描き方だと思うが)そのバランス感覚も素晴らしい。

まあ、そうした全てをさしおいても作画が凄い。魔法が入り乱れる画面がひたすらに賑やかで楽しいのと、派手な動きが凄いのはわかりやすいが、それ以外のちょっとした仕草で、「ここまではやるだろうな」という想定を一歩も二歩も越えたところまでぐっと踏み込んで作画してくれるんだよね。それはアニメ版の前に公開された短篇版、劇場版でも同じことだけれども。画面を見つめているだけでひたすらに楽しく人間に嫌なやつはいないし、主人公の女の子はどこまでも真っ直ぐで、もう完全無欠におもしろい作品なんだよなあ……。
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あと二期はOPが最高。