基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

時間ループ物語論(読書中メモ)

記事タイトルの本読んでます。出たばっかりみたいですね。古今東西あらゆるループ物の作品について分類分けしたり傾向を語ったりの分析を行なっていて、此の分野においては必読書のひとつになるでしょう。中身もオタクネタがいっぱいで、涼宮ハルヒの憂鬱とか、ラノベネタ多数。ラノベ好きにもおもしろいのではないか。時間ループの物語って、こうしてみてみると何度も何度も繰り返されてきた一形式であるのだなあと。長編だけではなく、短編まで含めると(アニメの1話とかまで)かなり多い。ループが用いられる理由もまた様々なのだ。

で、分類をみるとだいたい大きく分けて4パターンぐらいにわけられるのかなと(まだ読み途中だからあれなんだけど)。1.ループを楽しんじゃうパターン、2.ループすることによって人間的成長を目指すパターン。3.ループすることが苦しみになるパターン。4.シングルイシュー物(これの幅が異常に広くなってしまうのだが。たとえば世界を救うとか、まどかを魔法少女にさせないとか、殺人事件を食い止めるとかの、問題を解決するためにループが使用されるパターン)

そう言われてみると確かにこの4つぐらいにわけられる。わりかし多く見られるのは、2とか4だろうか。だいたい4か。ぱっと思いつくものはだいたい4か、2と4の合わせ技だ。もちろん複合的なパターンもいろいろ見つけられるだろう。必然的にここからいくつかの「なぜループ物語が好まれるのか」といったパターンもいくつか分類できるようになってくるだろう。たとえば終わりなき日常の閉塞感というのはよく言われるところだ。

読んでいて思ったのが、わりと世界をまるごと救おうとする話は少ないのだなと。歴史改変物じゃん、といえばそれはまあそうなのかもしれないが。筒井康隆の秒読みという小説では世界が核発射ボタンを押して今にも滅亡するといった時に50代のおっさんが中学生の頃に意識だけ戻ってしまい、そこから核戦争を防ぐためにアメリカ大統領になることを決意する短編がある。が、これは「決意した」ところで終わってしまっているのでまとまりはあるものの、その先が見たかったという気にさせられる。

でもそれをやっているのがマブラブオルタネイティブだよなあ、今思うとあの作品は凄かったんだなあとしみじみと感じている。あれは世界規模の問題であるということとループ物であるということがすごくがっちりハマっていた作品だった。あれの何がそこまで凄かったのか、おもしろいと感じたのかっていうのがうまく言語化できないで今までずっと悶々としてきたのだけど(ただあれだけ絶妙な構造を持っているのに妙に単純なストーリーはすきじゃないんだけど)この本を読むことである程度は言葉にできるようになるかもしれない。