基本ライトノベル

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竹井 10日『ここから脱出たければ恋しあえっ (角川スニーカー文庫)』

東京皇帝がなかなか他にない話でおもしろかった。こっちもヒマだったので読んでみたのだが、かなり微妙。微妙ではあるもののやはりある程度は面白いので、すごい。まあ、ある程度の内訳の4割ぐらいは狂ったようなやり取りなのだが。これだけは他の人間には出せない。ユニークなポイントを挙げれば、「密室からの脱出物」かな。普通は「疑心暗鬼を誘い、殺し合いを誘発し推理ゲーム」にするのが常套のところを、タイトルにもあるように「カップルが成立したら」脱出できる設定。

ラブワゴンみたいな話だが(見たこと無いけど)1巻では閉じられた学校からの脱出を目標とする。2巻は……まあそれよりも脱出する場所の規模が大きくなっている点をのぞけば同じようなものだ。謎をときながらラブがコメって付き合ったりする。このとっととくっついてしまい、特に倫理的な制約や葛藤が書かれるわけでもなく(そりゃ多少は書かれるが)ハーレム形成要員と2股3股で付き合ってしまうのは東京皇帝と変わりない。

しかしこの作品と東京皇帝を読んだだけの感想でいえば、竹井10日作品に共通しているのは一貫した過剰さであるよなあ。キャラクタ描写が過剰(ツンデレにしろなんとかデレにしろ、兄を好きすぎる妹にしろ、狂気の域に達した描写でギャグにする)や展開の過剰さ(東京皇帝はいわずもがな、脱出物についてもそうだ)といい。10歳の保健体育とか彼女のフラグが折られたらなんかはKindleやブックウォーカーで出ていないので読まないのだが、読んで傾向を確かめてみたい処。