基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

あるゾンビ少女の災難 一巻まで

アニメ化する作品でKindleで読めるやつを全部読んでみようキャンペーン中なわけですけど、これはまた変な話だなあ。プロット自体は超単純で、100年の間眠りについていたゾンビ少女とその侍女が寝ている間に盗まれたなんか生命維持装置みたいなのをアホな学生たちに盗まれてしまったから俗世間に取り戻しにいくよーっていうだけの話なのだが。ジェイソンだろうが化物語だろうがなんだろうが、大抵の場合は視点は怪異に襲われる側に視点があるわけだけど本作はゾンビ少女側に視点があるのでぽこぽこと人を殺し恐怖に陥れる。

孤立した状況を作り上げ人間どもを追い詰めていくが人間どももなかなか小賢しいのでゾンビを殺そうとしてくるのであった。プロットは単純だけど視点が転換している珍しさと100年間で変わった文化間の摺り合わせとか(携帯電話があることを知らない)の物語におけるディティールの詰め方がけっこう緻密で、ほとんどそれだけで持っている感じ。僕は小説ってプロットよりそういう描写とか、ディティールに凝ってもらいたいので嬉しいけど。でもまあ2巻はいいかしら……。

冒険しているなあと思うのは視点キャラクタがいないところで、描写されているのが基本的に人を殺すことを対して違和感にも思わないゾンビ軍なので普通に人が死ぬ。無残にギャグっぽく中身をばらまかせて死ぬ。それが淡々と進んでいくんだからすごい。どちらかといえばガシガシやられたり反撃する人間側の心情を慮ってしまうのであった。そのせいかどうかよくわからないけれど、ドラマがないんだよねえ。所詮ゾンビでもう死んでるから負けたら現世から消えちゃうんだけど、もう死んでいるわけであってあんまり緊張感がない。

本来緊張感が出なきゃいけないはずの人間側はほとんど描写されないし。最もこの構図も二巻以降変わっていくのかもしれない。