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基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

攻殻機動隊ARISE ねたばれ

たいへんおもしろかった。

キャラデザから設定まで一新しての攻殻機動隊。ファンというやつはたいてい、創る側より保守的なものだ。あれが変わったこれが変わったとくだらないくだをまくが、それは既に一回受け入れたものが素晴らしかったんだからなんでそれを変えてしまうんだ、っていう感覚で非常によく理解できる。でもとりあえずこの攻殻機動隊は僕はもう大満足ですね。プロットから映像までずいぶん豪華だと思う。

冒頭墓荒らしからはじまる場面で意図が明確なのでわくわくしてしまう。墓荒らしをする荒巻、そしてそれに結果的に加担する草薙。どう考えてもすでに名作として評価が固まっている世界観を再度掘り返そうとする新攻殻機動隊チームであり、最後の場面につながっていく。一度掘った。そこにあったのはトラップだった。しかし──さらに掘り下げていったその下には真実があった。新攻殻機動隊チームは掘り返していけるのだろうか。

あとなんといっても弱い素子が書かれたのが素晴らしい。原作はどう捉えるかは微妙だがアニメ版では一貫してスーパーヒーロであり、隙のない人間として描かれるがARISEではよわっちい。幼いし、へろへろにやられるし、何度もピンチになるし、あわてるし、社会的に自立ができていない。孤高の存在ではない。しかしその芯に存在する強さが描かれていて──のちへのつながりもかんじられる。そうした表現をしようという意志が全編に反映されていてそれがよかったのだ。

このシリーズはたぶん、客を広げるだろうなあ。冲方丁の抜擢はマルドゥック・スクランブルの関係から語られることが多いけど、それよりむしろシュピーゲルシリーズを描いた(描いている)冲方丁の方の実力を信じている。マルドゥックばっかり話題になるけど、シュピーゲルシリーズも半端無くすごいんだぞ。とにかくいろんなことが既存シリーズから外れていて、新しくて、それでいて芯を外していなくて、それがよかったですね。問題は、焦点が絞れるかどうかかな。

ああ、でも安心しました。意志を感じましたからね。