基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

作家をヘッドハンティング

ロケットガール by 野尻抱介』を読んでいる。とてもおもしろい。

何年前の作品だろう。作中の女子高生宇宙飛行士がアメリカ側と軌道上でドッキングしてアメリカ側の宇宙飛行士が「エヴァのテープを持ってる??」みたいなことを聞く場面で時代を感じてしまった。テープ……テープかあ……。テープなんて残っていたとしても、再生機器がもうないもんね。また37キログラム前後の女子高生が2巻の時点で3人も出てくるのだが、いや、それ痩せ過ぎじゃないかな……? 37キログラムの女子高生なんて現実存在するんだろうか?

野尻さんは本当に面白いお話を創ることと本当に楽しそうに宇宙について語ることを同時に出来る稀有なハードSF作家だが、往々にしてそうした能力のある人ほど多芸であり小説をあまり書かない。残念なことだ。『オービタルクラウド』を出した藤井太洋さんも、こんな傑作を書ける人間が今までなんで書かずにいられたんだみたいな驚きがあって、結局世の中には面白い小説が書けるけど他にもっとやることがあって書かない人がいくらでもいるんだろうなあと思い書かれ得ぬ傑作について思いをはせたりする。

出版社といえば新人賞を開催しくるのを待つばかりだが、「こいつはおもしろい小説を書くに違いない」という人たちをヘッドハンティングできないものなのだろうかなあ。アイドルならひと目みりゃあわかるからいいが、小説を書いて物にする能力があるかなんて何をみたらいいのかわかるのか、まるで見当もつかないから無理だろう。研究者上がりの人の小説は、僕が思いつく限りではどれも面白いのだが、研究者だからといって話が面白くなるわけでもあるまい。