基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

大日本サムライガール 完結

むかし一度大日本サムライガールについては書いたが⇒メディア × 政治『大日本サムライガール』 by 至道流星 - 基本読書 9巻で完結してしまった。明らかに本来のヴィジョンを達成するものではない中途半端な部分での終わり方であとがきでも『そしていつか事々物々の状況が許せば、この物語の続きを書いてみたいものです。』と述べているように、まあ何らかの事情があっての完結なのだろう。平行してスタートしていた『東京より憎しみをこめて』も三巻で完結になっており、こっちもまだ話はようやく動き出したばかりなので何らかの事情を感じさせる事態である。が、そんなことは読者の立場で推測したところで無意味なので受け入れるしかあるまい。

総括的に振り返ってみると、この作品の根本的な魅力については既に書いた部分と認識的にはズレるところはない。ジャンル的にも内容的にも、至道流星さんにしか描けないスコープのヴィジョンを持った作品であったと思う。もちろんもろもろの欠点があったことは否めないが、それはそれとして唯一無二の面白さがあった。かつて羽月莉音の帝国 - 基本読書 という偉大な傑作を書き上げてしまって、なかなかこれを超える作品を生み出せていなかった至道流星さんだけど、大日本サムライガールも東京より憎しみをこめてもそれぞれ「次」を描こうとする気概が感じられたのだけど。

これだけの作品が志半ばで中断させられてしまわなければならなかったことにはもう単純に残念である。まあ、「政治☓メディア」というくくりからいえばここが締めどころというのはわからないでもない。此処から先を描くとなれば、もはやアイドル活動にほとんど意味はなくなってしまうだろうから。途中から政治的活動とアイドル関連の絡みの必然性が希薄化していて、別々の作品が強引に一つの作品の中で進行させられているような窮屈さを感じさせられていたこともある。

でもそうなってくるともう『フォルセス公国戦記』ぐらいしかないのかな? こっちはこっちで唯一無二ではあるけれど、まあ期待して待ちましょう。