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基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

ちょっとしたメモ

デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)

デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫)

アントニオ・ダマシオの『デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 』(ちくま学芸文庫) の中に出てくるちょっとおもしろい話。脳の特定の部位、前頭前皮質腹内側部(以後 vmPFC)に損傷を受けた患者は、愉快な場面や恐ろしい場面の写真を見ても何も感じない。つまり感情的な側面が失われているのだが、何が正しく何が間違っているのかに関する知識は据え置きでIQも落ちていない。ところが、私生活や仕事における判断になると何も決められなくなってしまい、生活は混乱していく。

『合理的な思考には、直感や身体の反応が必須である。vmPFCの働きの一つは、直感を意識的な思考へと統合すること』だとダマシオは書く。だからこそ身体二元論を唱えたデカルトの誤りということになるわけだが、なるほどなあとは思う。「合理的な判断」をしているつもりが、実は「情動的な判断が先」で、その情動的な判断を裏付けるために無理やり理屈をこじつけることが人間については広く観察されている。これは意識があるとか機能していないとかではなく、「機能するときもあれば、うまく機能していない時もある」というたぐいの話のようにも思う。