基本ライトノベル

ライトノベルについて書くブログだったはずだけど日記のブログだよ

ドラゴン×マッハ!

アクションを期待してみたのだが予想外に脚本──というかシチュエーション構築のおもしろい映画であった。そもそも筋というか状況が複雑なんだよね。1.特別な血液型を持つ、心臓の悪い金持ちの権力者。2.血液型が合致するために心臓を狙われているその権力者の弟。3.アホみたいに強い看守(トニー・ジャー)。4.アホみたいに強い潜入捜査官。臓器密売組織に専有しており、それが金持ちの権力者のところだった。5.アホみたいに強い潜入捜査官の親戚にして指揮官。もともと自分の采配で甥を潜入捜査官にしたのだけれども、アホみたいに強い潜入捜査官は組織にバレて囚われの身になってしまいかなり後悔している。

勢力としては、1.弟の臓器を狙う、権力者サイド。2.権力者サイドと敵対する、捜査官たちの勢力。あと捜査官たちの中から飛び出して個人捜査するおっさん。3.ただ白血病の自分の娘を救いたいと願うだけのアホみたいに強い看守(と後にその看守の元に収監されなんだかんだあって一緒に闘うことになるアホみたいに強い潜入捜査官)。4.狙われている弟(きちんと抵抗できるのは最初の方だけ)。最初の方の目玉のシーンは3勢力入り混じっての大乱闘・シーン。弟の臓器を狙う権力者サイド、捜査官勢力、狙われている弟(と弟の嫁と、嫁が雇ったボディーガード達)が一斉に空港で遭遇して無茶苦茶に殺し合うシーンの緊張感はもう最高だ。この時のベスト・キャラクタは間違いなく弟の嫁で、あっさりと殺されちゃうんだけど平然と人間を殺せるだけの胆力を持った謎の女で、金を払ったのにビビって全く動かなくなったボディーガードにたいして張り手を食らわせて「金を払ってんだから働けやあ!!」みたいに怒声を張り上げるシーンとかぐっとくるんだよなあ。

その後? 収監されたアホみたいに強い潜入捜査官が、アホみたいな強さで刑務所内で無双をはじめた──とおもったらそれをアホみたいに強い看守であるトニー・ジャーが張り合って倒すシーンも「お前みたいな看守がいるかよ!」と笑いがとまらなくなり──ともう冒頭からすごい勢いで疾走していく。中盤の盛り上がりどころは、監獄からの脱出を試みるパートなのだけれども、今度は1.刑務所にいる囚人たちがみな解き放たれ、囚人勢力ができる。2.トニー・ジャー含む看守たちの勢力に加え、やたらと重装備で銃も持っている機動隊みたいな奴らも出てきて、もみくちゃの混沌とした状態へとなだれ込んでいくのが最高にテンションが上がる。

あといかにも「インテリで弱そう」に見える刑務所の所長役がアホみたいに強くて、トニー・ジャーとめちゃつよ潜入捜査官が二人でかかっても倒せないレベルなのもいい。どんだけ激しく戦ってもぜんぜんスーツが乱れないクソツヨ所長。刑務所の所長が一番強いってどんだけだよ! ワンピースの世界じゃないんだぜ! 序盤、中盤のカオスな乱闘がおもしろすぎて、終盤の見せ場であるトニー・ジャーとクソツヨ潜入捜査官の共闘が個人的にはかすむぐらいであった。他、演出としてはクソツヨ潜入捜査官とその親戚のおっさんとの関係性、また決死の覚悟で共闘する場面とか胸熱だし、頑張っておっさんたちが武器を持って戦っているところにトラックが突っ込んで全てを無茶苦茶にする演出も「たかだか人間如きトラックの前では非力な蟻にすぎん!!」みたいな爽快さがあって素晴らしい。

脚本はかなり無茶なところもあるのだけれども、この妙に入り組んだ関係性の話をよく映像にしていたなと思った。とはいえシーンの切り替えが細かすぎてわけがわからなくなるから最悪だと思ったし(そもそも僕は顔をよく覚えてないからシーンが切り替わりすぎると誰が誰だったかぜんぜんわからなくなる)思いがけず酒を飲みながら家でだらだらみるにはキツイ映画であった。特に筋のないアクション映画だとおもってたのに……。